英国で生まれたフットボールは世界中に広がり、その地その地で少しずつ変化しながら愛され続けています。
もしかすると、それはコーヒーにも同じことが言えるかもしれません。
東アフリカ原産の豆から生み出された「黒い液体」は、今や世界各地でさまざまに変化しながら楽しまれています。
そしてここにもコーヒー愛好家が。
インタヴューの最後に愛するコーヒーについても聞いてみました。
――家ではどんな楽しみ方をしているのかな?
渡辺:前はコーヒーメーカーを使ってやってたんだけど、今はないから家の裏にあるミニストップで。フットボールを見るときは基本的にコーヒーと合わせます。コーヒーとバウムクーヘンと。試合観る前に買いに行く感じ。「いやー、今日の試合はどうかなー」とか考えながら。
――アイスコーヒーが多い?
渡辺:基本ホット。ホットはこう、「ん~」(香りを楽しむようなジェスチャー)ってとこから始まるから。
――今日もそうだけど、外出先ではどんな楽しみ方をしてる?
渡辺:コーヒーはよく本と合わせて楽しんでる。コーヒー×本はすごく好きな時間。それを目的にカフェに行くことが多いかな。あとはなんか自分で書くときとかは、コーヒー飲みながらのほうが(頭が)整理される。「この時間好きだな、オレ」って思いながら。
――特別な好みはある?
渡辺:ホットのブラックが好きかな。でもエスプレッソとかカプチーノとかもいいなって思う。やっぱりホットかな。ホットするっていうか(笑)。いや、本当に。アイスだとジュース感覚になっちゃう。優雅なじかんにはホットの濃いブラックがいいかな。
――お供はつける?
渡辺:結構甘党でもあるから、ドーナツとかシュガー系のものを合わせると最高だね。だから家だとバウムクーヘン。そこで(コーヒーとバウムクーヘンの)パス交換が始まるわけ。「あー、抜け出したバウムクーヘン」っていう、あれがやっぱり最高だね。とにかく、コーヒーを飲んでいるときは気の休まる瞬間。
――「思い出の一杯」なんてある?
渡辺:味っていうより、どこで飲んだかっていうのがすごい大事かな。海外だとスペインのCafé con leche(ミルク入りコーヒー)。向こうのコーヒーってこういうのなんだ、みたいなのは印象に残ってる。あの「ガッシャーン!」があり(笑)。初めて買ったコーヒーだし初めて飲んだコーヒーだから、鮮明に覚えてます。
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「オレはこうありたいんだ!」と、自分のことばで丁寧に語ってくれた2時間。
その一つひとつが、押しつけがましくなく、しかししたたかでカラっとした熱さをはらんでいました。
フットボールがなくても人は生きてゆけます。
でも、フットボールがあることで少し豊かに暮らせる人もいます。
これは、そんなひとりの男のことばです。
さてさて、私も試合を観なきゃ。それではこれにて失礼します。
熱いコーヒーとバウムクーヘンを食べながら
最後までお付き合いありがとうございました!